花色のキミに愛し方を教えてあげる。
プロローグ。

生きる意味をなくした私は死んだほうがいいんじゃないか。

酸素も無駄に吸わなくていい…
視界に入れなくていい…
周りの人の記憶に残らなくていい…

メリットだらけの死。
生きていてもデメリットしかない。


“私に生きる意味なんてない”


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「冷た……」
打ち付ける雨は風呂上がりの私の体を芯から冷やしていく

いきなり飛び出してきたので傘など持ち合わせてるわけなくて、そのまま雨を受け止めるほかない


ここ、どこだろ


適当に走ってきたからここがどこかもわからず、また携帯や財布もない

本当にバカだと思った
せめて携帯ぐらい持ってくるだろ普通


「……酷いなぁ」

雨と涙とで私の顔はぐちゃぐちゃで
それを拭う気にもなれない



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