先生、ずっと愛してる。
部屋に帰ってから、何か無性に智希に会いたくなった。




もうすぐ見回りの時間。




「私、見回りの時は違う部屋に行ってるから♪〜」




梨華が、そう言って出て行ったのが1時間前。




智希に会えるのがうれしいのと、2人っきりだから何かあるんじゃないかってドキドキしてるのが入り交じってる。




立ったり、座ったり…




布団に潜ったり…




何か落ち着かない!!!!




気を落ち着かせようと、熱いお茶を一口飲んだ。




トントン。




来たぁぁ…。




ドアを開けると、そこには浴衣を着た智希が立っていた。




「見回りです♪」




ヤバくない!?




智希の浴衣姿…たまんなくセクシー。




ドキドキしちゃって…私、おかしくなっちゃうよぉ。




ドアが閉まった途端、智希に抱きしめられた。




「智…希?」




「もう…一生、抱きしめられないかと思った…」




二つの鼓動が重なって、心地よいリズムを奏でる。




智希に抱きしめられるの…久しぶり。




智希を抱きしめるのも…久しぶり。




離れてる時間は、世間から見たら短いけど…




2人にとっては、すっごく長かったね…




もう…何があっても…絶対に離れたりしない。




あんなに辛いんだって…知ってしまったから…




「彩音…愛してる」




「私も…愛してる」




涙で智希の顔が歪んだのと同時に、キスが降りてきた。
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