お前、可愛すぎてムカつく。
翠はやっぱり歌がうまくて聞き惚れる。
でも横にいる桐谷くんのことが気になってしまう。
だってソファーが狭いから肩が時々触れちゃうんだもん!
私は男子とこうやって一緒に遊んだ経験も少ないし…
ドキドキしないわけがない。
桐谷くんは真剣な顔でデンモクを見つめている。
絶対一緒にカラオケなんか行かないだろうと思ってた人が、今隣にいるなんて不思議。
すると、急に私の方を見たので慌てて翠の方に目線を移した。
「榎本さん」
「は、はい!?」
やばっ。
見てたのばれた!?
「歌う曲決まった?」
あ、バレてなかった…
「えーっと…まだ決まってないかなっ」
笑顔で返すと、なぜか真顔で見つめられた。
な、なにっ!?
「榎本さんってさぁ…目悪いの?」
「え!?」
「そのメガネ、度が強くない?」