お前、可愛すぎてムカつく。

「彩~膝かして?」


「え!?」


「彩の膝で寝たい」



膝枕ってことだよね!?


そのくらいなら全然余裕なはずなのに、緊張して足が震えてしまう。


「い、いーよ…」


正座してると、笑われた。



「なに笑ってんの!?」


「いや、別に笑ってねーよ?」


「笑ってるし!もう…寝ないから私行くから!」


立ち上がろうとしたら腕を捕まれた。



「ごめんって。もう笑わねぇから」


はぁ…。


その顔反則だし。


謝られたら一発で許してしまうよ。


再び正座すると、蒼空はごろんと横たわり、私の膝の上に頭を置いた。


ドキドキして全部の神経が膝にいく。

蒼空の匂いが香ってくる。

シャンプーなのかな?少し甘くて優しい香りだった。

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