お前、可愛すぎてムカつく。


「蒼空っ…もうやめて…」


私が蒼空の腕にしがみつくと、蒼空は不満そうな顔をしながらそいつのことを離した。


「お前らが今でも俺のことを恨んでんのは知ってた。あん時の事は…悪いと思ってる。でも、お前らの女はお前らがいながら俺との関係を自ら選んだ。彩とは全く違うんだよ!こういう汚ねーやり方は許せねー!」


その場がシーンと静まり返った。


そして蒼空は周りにいた生徒にも聞こえるようにこう言った。


「今後、彩になんかしたら…例え女でも許さねーから。こいつらみたいな目にあいたくなけりゃ変な事考えんな」



周りがざわついた。


いつも笑顔でみんなの人気者で、常に生徒の中心にいた人が今鋭い目つきでみんなを睨んでいる。


私のせいだよね…私のせいで敵を作ってほしくない。



「こらー!お前らなにやってる!?」


その時、3組の担任の先生がやってきた。






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