お前、可愛すぎてムカつく。



「ないない!付き合ってなんかないよ!」


「そっかー、だよねぇ?」


「うん、そーだよっ!」


「てかさ…」


今度はじぃっと私を見つめてきた。


渉くんの顔がどアップ。



「なんかちがくない!?メガネもしてないし、彩ちゃんかわいくなった!?」


「そ、そうかな!?」


「うん、かわいーよ!どーしたの?」


「あのね…」



その時廊下にいた翠が私を見つけて走ってきた。



「彩ーーー!」


それはとても興奮した様子で。


もしかして…翠もなにか聞かれたのかな。



「待って!私、桐谷くんと付き合ってないよ!」


「うん、だと思ったぁ~!あんなのただの噂でしょ?手繋いでたって」


「え、手!?」


「そう。昨日の帰りに蒼空と彩が手を繋いでるとこ見た子がいるんだって~」


あのときだ…


電車に乗る前に桐谷くんが逃げないように私の手を握ってたから…


自分の顔がひきつっているのがわかる。


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