黄泉の本屋さん



「茜ね、ママともっともっと一緒にいたかったのにね、身体が痛い痛いになって、死んじゃったの」

「あ・・・、そ、うなんだ・・・」




サラリと、告げられた事実に、言葉を詰まらせる。
茜ちゃんは、死を受け入れてるんだ。
自分が死んじゃったこと、ちゃんとわかってる。



「茜ちゃん、ここに来たっていう事は、心残りがあって、お空に行けないの?」

「心残り?」

「そう・・・。やりたいこと。やりたかったこと」




こんなことを聞くのは酷かもしれない。
でも、未練を晴らすには、聞くしかないんだよね。

浅葱なら、こんな風に聞かなくてもあの不思議な術で知ることができるんだろうか。
だとしたら、こうして聞かないほうがよかったのかな・・・。


でも、聞きたくなった。
この子の言葉を、想いを、知りたくなってしまったの。




「・・・ママとね、ぎゅーってしたかったの。抱きしめてほしかったの」

「そっか・・・」




子どもらしい、想い。
そうだよね。
もっともっと、たくさんぎゅってしてほしかったよね。



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