めんどくさがり系女子の恋愛事情



「それってどういう「修也!こんなところで何してんだよ!」」


私の声はどうやら古賀くんのバカでかい声にさえぎられてしまったようだ。

走って近づいてきた古賀くんは私を見つけると驚いた。



「て、青山さん!?

え、どうしたの、その恰好!」


…私の体操服姿はそんなに珍しいのか。

高野くんのみならず、古賀くんにまで練習していたことを知られてしまうとは…。


「えっと、これは練」


「まさか…いじめ!?

いじめられてるのか!?」


まてまてまて。

なぜそうなる?

私の体操服姿=いじめ

っておかしくない?


「いや、そうじゃなくて」


「通りすがりに水ぶっかけられた?

トイレで上からバケツひっくり返された?」


「だから朝練を」


「制服濡れちゃったから着替えたんだね!?

それでここで泣いてるところに修也が通りかかったと。」


なるほど、と顎に手を置いて納得する古賀くん。

…それで納得しないで!違うから!!

てか、そんなこと現実で起こるわけないでしょ!

ドラマの観すぎ!!


「青山さん、辛かったね。

でも大丈夫!

俺と修也がいれば怖いもんなしだぜ!!」


キラーンと効果音がつきそうな笑顔を向けられても、今の私には全っ然嬉しくない。

どうすれば誤解が解けるの。

あー、めんどくさい…。



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