希望が光に届くまで
「そ、そうなんだ〜」
「形原ちゃんと家に帰れよ?」
「うん。ごめんね。」
「そんじゃーね!」

淮斗君は誰にでも優しいからモテるんだよね。かっこいいなぁ。どうして私に優しくしてくれるの?
期待しちゃうじゃん。。

大嫌いな家。なのに帰ってきた私。いつもだったらお父さんがいない時間に帰ってくるのに。淮斗君に言われた私は、すぐさま動いたんだろう。でも怖い。すごく怖い。玄関の前で立ち止まる。入れない…

すると、玄関のドアが開き中から見知らぬ女が出てきた。
「あなただれよ?」

は?どっちのセリフよ。

「あなたこそ誰ですか?」
「なに、感じ悪い子〜。」
「あなたこそ、今頃けばいメイクですか。」
「なななによ!」

見知らぬ女は走ってどこかへ行った。なんだよ、あのメイク。笑えちゃう。
てか、お父さんいつの間にか女作って。お母さんほったらかしで。馬鹿じゃん?

私は、やっぱりお父さんがいない時間に家に帰ろうと家から逆方向に向かって走り出した。
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