麗しき星の花
「こんくらいの大きさの珠で、中に星を入れるんだぞ!」

 シンの言葉に、精霊たちはコクコク頷く。

 かくして出来上がった願いを叶える7つの竜珠は、直径がシンの身長ほどもある巨大なものだった。こんな大きさのものが7つも並んでいたら、橘家の美しいイングリッシュガーデンの景観が損なわれてしまう。

 シンはガックリと項垂れ、精霊たちはケラケラ笑った。

「なんだこれえええー。どうしたら小さくなるんだああー」

「……加減は、自分で覚えるしかない……」

 リィはそう言いながら、魔力を使い切るほどに銃弾を作り続ける。

 山となった銃弾の一つが、竜珠の前に項垂れるシンのところまで転がっていった。

「あれ、これ、魔銃の弾じゃないな」

 銃弾を拾い上げ、シンは首を傾げる。それで気が逸れたらしく、《おーい、また切れたぞー》と言いながら、精霊たちが消えてしまった。

「うん、色んな形を作ってみようと思って……霸龍闘の使ってるやつ、作ってみた……」

「ああ、なんだっけ霸龍闘の銃。えーと、『マテヨ』!」

 キム○クか。

「違う……」

「あれ? じゃあ、『マツワ』!」

 誰を。

 リィは呆れて溜息。

「……マテバ」

「あ、そうそう、マテバ」

「マテバ6ウニカ……。6ウニカはイタリア語で『あなただけのもの』っていう意味だって……素敵だね」

「へえー」

 感心しながらも、もちろんイタリアがどこの国だか良く分かっていないシンだ。

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