世界が終わる瞬間
アーティスト共に、
タイトル不明のものが
イヤホンを伝って、耳に入る。
「これ‥‥なに‥‥‥?」
私がそう呟くと、
その『声』は、再びこう言った。
『生き残りたいでしょう?』
と‥‥‥。
「そりゃあ、
生き残れるなら生き残りたいけど‥‥‥。
でも、地球自体が終わるんでしょ?
私だけ助かるとか、
普通に考えて無理なんじゃ‥‥‥」
私がそう呟き返すと、
『声』は、その声に反応したかのように、
返事が返ってきた。
『生き残りたいのなら、あそこにある丘に、
15分以内につかなきゃならないよ。』
私は、家の窓から外を見た。
丘、というのは、あれのことだろう。