世界が終わる瞬間
‥‥‥父さんも母さんも‥‥‥
何を言ってんの‥‥‥?
「さ‥最高傑作って何‥‥‥?」
私がそう聞くと、父さんが言う。
「もちろん、
友梨香のことに決まっているじゃないか!」
手を大きく広げながら、父さんは続ける。
「この世界も! 友梨香も!
私達二人が創り上げたんだ!!
今までで、一番の傑作だ!」
‥‥‥二人で創った‥‥?
「‥‥‥世界も‥‥人‥‥も‥‥‥?」
私がそう聞くと、二人とも大きく頷いた。
「この世界は傑作だった。」
そう誇らしげに父さんは言う。
「‥‥‥しかし、
ひとつだけ、バグを見つけたんだ。」
父さんは、眉を少し下げながらそういった。
「‥‥‥だから、壊すの‥‥?」