【完】ある日、恋人を購入した。

尚叶くんは呆れるどころか、そんなことも気に留めないでそう聞いて来た。

そしてあたしは、その問いかけに…



「うん」

「!」

「すっごく好き」



そう言って、頷いた。

そして、



「だから、尚叶くんのこと買おうと思う」

「!」

「あたし、シュウさんに言って尚叶くんのこと買うよ」



と、やっとそう決めた。




お試し期間の、一週間後。

あたしにはついに、三年ぶりの彼氏が出来た。


ここからは、結婚までも決まってるしそこに着くにもそう遠くはない。

…あたしはそう思って、これから先の未来に期待していた。



尚叶くんがまだ密かに抱えている、ある“爆弾”には全く気づかずに…。








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