好きですよ、先輩。(仮)
step8
ーー15分後
「…狭いですけど文句は受け付けませんからね。」
「おじゃましまーす」
あたしは嫌々ながらも結局春斗さんを家にあげていた。
…こんなことになるなら最初から送ります、なんて言わなかったのに。
そんなことを思うけどもうどうにもならない。
「…なんかここまでお世話になっちゃってすみません、先輩。」
部屋に入ってまず春斗さんが言ったのは予想外なことに謝罪の言葉だった。
…いつもはそんなこといわずにあたしを振り回すくせに。
熱のせいなのか、それともちがうのか。
どちらにしてもいつもと違う春斗さんに少し調子が狂う。