俺をこんなに好きにさせて、どうしたいわけ?
「ごめん…謝って許してもらえることじゃないかもしれないけど、こうするしかないから…」




頭を下げるけど、あたしの話なんて聞いてない風。




エンジンをつけてバイクをふかす。




「おい、どけよ。お前、死にたいの?」




もう一度、バイクの前に立ちふさがると…




さすがの矢野も、進むのを躊躇した。









「消えろって言ったの、あんたでしょ?轢くなら轢けよ!!

でも、美琴のことは…関係ない。あんたにあたしの妹の友達を奪う権利なんてないから」




「は?なにひとりで熱くなってんだよ…」




「コウくんは…美琴が、初めて好きになった男の子なの。だから…」




そこまで言うと、後ろで美琴の叫び声が聞こえた。




< 382 / 511 >

この作品をシェア

pagetop