【大幅加筆中】クール男子の取扱説明書
1.滅多に話してくれません。



「今井くん!!おっはよーーう!!」



教室のドアを勢いよく開けた瞬間、いつものように声を張り上げる。朝の空気なんて関係ない。

むしろ、この一言のために来てるまである。


石原 由良(いしはらゆら)、高校二年生。

自分で言うのもなんだけど、朝からテンション高めの女子高生です。

……いや、“高め”っていうか、ほぼ全開かもしれない。


とりあえず、今日も隣の大好きな今井くんに挨拶をして、自分の席にどさっと座る。

カバンを机の横に引っかけながら、ちらっと横を見る。



「…………。」



……はい、無反応いただきました。


はぁ~……。


思わず小さくため息が漏れる。もう何回目だろ、この流れ。


今日もダメか~。



そう……隣の席の彼。


今井 祐月(いまいゆづき)くんは、いわゆる“クール男子”ってやつである。


毎日、こうして元気いっぱいに挨拶してるのに――

一回も、返してくれたことがない。

一回も、だよ?すごくない?

普通さ、半年も隣だったら「うるさい」とか「おはよう」くらい、どっちかはあるでしょ?

……ないんだな、これが。


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