【大幅加筆中】クール男子の取扱説明書
1.滅多に話してくれません。
「今井くん!!おっはよーーう!!」
教室のドアを勢いよく開けた瞬間、いつものように声を張り上げる。朝の空気なんて関係ない。
むしろ、この一言のために来てるまである。
石原 由良、高校二年生。
自分で言うのもなんだけど、朝からテンション高めの女子高生です。
……いや、“高め”っていうか、ほぼ全開かもしれない。
とりあえず、今日も隣の大好きな今井くんに挨拶をして、自分の席にどさっと座る。
カバンを机の横に引っかけながら、ちらっと横を見る。
「…………。」
……はい、無反応いただきました。
はぁ~……。
思わず小さくため息が漏れる。もう何回目だろ、この流れ。
今日もダメか~。
そう……隣の席の彼。
今井 祐月くんは、いわゆる“クール男子”ってやつである。
毎日、こうして元気いっぱいに挨拶してるのに――
一回も、返してくれたことがない。
一回も、だよ?すごくない?
普通さ、半年も隣だったら「うるさい」とか「おはよう」くらい、どっちかはあるでしょ?
……ないんだな、これが。
< 1 / 15 >