クール男子の取扱説明書



こいつ、何を勘違いしてんだか。
別に見つめてたわけじゃない。


「鼻血でちゃう!」


なんて、鼻を抑えて顔を真っ赤にしてる石原さん。


「あのさ」


俺は、立ち上がって石原さんの目をまっすぐ見て言った。


「昨日、看病してくれてありがとう」


俺がそういった瞬間、鼻に当てていた手がいつのまにか耳に当てられていて。


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