クール男子の取扱説明書

─由良side─





「好きだ」



そう聞こえた瞬間、涙が止まらなくなった。



「ちょっ……」



そんな私を見て、今井くんは焦ったようで、私を強く抱きしめた。



「私も……私も今井くんが大好き」



「うん……俺も」



やっと聞けた。今井くんからの好き。



「俺と、付き合ってください」



今井くんは、今まで見たこともないくらいの笑顔で、私にそう言った。




「はいっ」




今日、やっと私の恋が叶いました。



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