【大幅加筆中】クール男子の取扱説明書




私の頭の中には、その言葉の選択肢がどうしても存在しないらしい。

今井くんが好きなのに、どうして簡単に諦めなきゃいけないの? もちろん、迷惑はかけたくない。今井くんにも、もしかしたら好きな人がいるかもしれない。でも、心のどこかで、どうしても諦められない自分がいる。



「そんな簡単に諦めない」



言い切った瞬間、自分でも少し震えているのがわかる。胸の奥が熱くなって、鼓動が早まる。



「さすが」



何故か、中村に褒められたことが嬉しくて、つい頬が少し緩む。

中村はそんな私を見て、満足げにうなずく。


それからというもの、今日は1時間目の手紙交換以外、今井くんと直接関わることはできなかった。

教室の隅でちらちらと目を向けては、視界の端にいる彼を追う。でも、今井くんは他の人たちと普通に話していて、私に目をくれることはない。胸がもどかしくて、手のひらをぎゅっと握りしめる。



──でも、諦めない。今日は会えなくても、絶対諦めない。


心の中で、何度も自分に言い聞かせた。



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