【大幅加筆中】クール男子の取扱説明書
2.さりげなく、優しいです。
────────キーンコーンダッッ!!!!
チャイムが鳴り終わる前に、私は全力である人の元へダッシュする。
「中村!!!」
と、叫びながら、廊下を駆け抜ける。
振り返る暇もなく、中村の声が「まてまてまてまて!!!」と追いかけてくるけど、聞こえないふりだ。
私は座っている中村を全力で引っ張った。
「購買のパンがなくなっちゃうよ!!」
息を切らしながら言う私に、中村はのんびりと「わかった!わかったから、由良落ち着いて!」と、あの冷静さを崩さない返事。
なっなぬ!こんな緊急事態の時に、焦らないやつがいるなんて!?
さっきから「落ち着け」しか言ってない私の親友、中村 舞琴。
中村とは中学からの親友で、毒舌なところがザ・中村って感じだ。
「パン!!!」
「わかったっつーの!!」
バコッ!!!
突然、中村は立ち上がると何故か私の頭を教科書で殴った。
だ、だって今、昼休みなんだよ!?もう購買のパン……売り切れたかもしれないのに。