ステップ・ポジション
洸牙は柚希の隣人で、5秒も歩かない場所に家がある。

「俺ら、家隣なのに中学ん時一回も会わなかったな(笑)」

「うっうん…。そうだね…」

柚希の返事はどこか曖昧な様子だった。

(実は私…中学の時、一度だけ下川の姿みたことあるんだよね…。

背中を一瞬目にしただけだったけど…

ジャージだったし、部活の帰りだったのかな…?)

――言い出せなかったのが苦しかった――

柚希はその体制のまま、手に力を入れてうずくまる。
< 42 / 136 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop