君に会えたら…
「…HR終了。帰っていいぞー」
うちのクラスの担任はほんと適当だな
「夏樹、行くか」
「ああ…」
真冬はまだ鞄に教科書を入れていた
「真冬、話がある」
「ちょ、おいっ!」
声でかいだろっ!
まだクラスには多くの生徒が残っているんだぞ!!
心の中で叫ぶ
周りの奴らの注目が集まる
真冬はというと…
「……」
やっぱり何も言わないな
と思ったら…
「私は話なんてない」
無表情で冷たくいい放った
「は…?」
海斗が呆けている
「だから、話すことなんて何もないって言ってるの」
「はぁ?」
海斗が少し怒りを込めた声で言った
俺は何も言えない