フェアリーサイン
第20羽、空気のない教室



そこは、すごく息苦しかった。




いつもと変わらない教室なのに……。



人の態度でこんなにも息苦しいものになるなんて……。




あの後、チャイムの音で教室に入ったあたし。



すごく賑やかに盛り上がっていたのに、あたしが入った途端に無音になった。




みんな、氷の様な冷たい視線をあたしに向けてくる。




中には、耳打ちをしたり、小さく笑ったりしてあたしをただ眺めてくる。





それだけなのに……。
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