クロ * Full picture of the plan * Ⅳ

桃井陽向 side




青星のトレーニング用の家に集まったのは、総勢29人。



宮本家に行った俺たち11人に、こーと琳の2人、陽炎へ行った4人、組へ行った5人と一緒に来た新たな7人。



永遠と久遠はまだ会社で来ていない。



琥珀「…っということだ。」



そんな中、こーと星から報告を聞いていた。



ひまの部屋で俺たちが使っていたスマホを見つけたと言い、中心のテーブルに5つのスマホを並べる。



陽向「グレーとゴールドが俺で、シルバーと赤がこー。つまり黒はひまってわけね。」



テーブルの上のスマホへと手を伸ばし、慎重に黒のスマホを手に取る。



電源が切ってあったからか、充電は満タンに近く、すぐにつけられた。



暫らくするとパッと画面が明るくなり電源がついたが、予想通りロックが掛かっている。



ダメ元でひまの誕生日やひよの誕生日などをやってはみるが、やはり解除はされない。



ん〜…と唸っていると、横から呆れたような声が掛かる。



琥珀「はぁ……貸してみろ。」



陽向「こー、わかんの??」



はいっ。と一応渡したはいいものの、気になり画面を覗き込む。



…え?



スムーズに4桁の番号を打っていくこーを思わず凝視する。



琥珀「…開いたな。」



陽向「うっそ……、」



こーが打った番号は間違えることなく、パッとロック画面からホーム画面に変わった。



陽向「なんで、0810なの?
誰か誕生日だったっけ??」



スマホのロックが外れ、中が見れることよりも、何故その番号なのかが気になって仕方なかった。



俺の記憶の限りでは、8月10日が誕生日な人はいないし、何かがあった覚えもない。



それなのに、何故こーは一発でその番号を閃いたのか。


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