裏アリ王子の彼女になりました(ニセの)
「その日、誰もいねぇ」


「……」


「ダチにも追いやられて、ひとりで過ごさせる気か?」


琉生くんが巻いた種でしょ?


ううんっ。


琉生くんとクリスマスを過ごしたい女の子なんていーっぱいいるよ?


……とも言えず。


「…………うん。わかった」


そう答えるあたしの頬は、言葉とは裏腹に緩んでいた。
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