向日葵
その日は
雨が降っていた。

俺と澪の
1年の記念日。



俺は、澪の
大好きな
向日葵の花を買い
待ち合わせ場所へ
むかった。


けれど
待ち合わせ時間が
1時間、2時間過ぎても
澪は来ない。

何度電話しても
でなかった。


5時間すぎても
澪の姿は
どこにも見当たらない
もしかしたら
来ないかもしれない
そう思いながらも
俺は待ち続けた。

もう外は真っ暗。
雨もどんどん
ひどくなってきた。

待ち続け
6時間を過ぎようと
した時

♪〜〜♪〜
「もしもし澪!?」
「いえ、澪の幼なじみです。」
「澪は!?」
「澪は...さっき待ち合わせ場所に向かう途中、事故にあって...」
「嘘だろ...」
「すいません。でわ」



澪が??...


なんで
迎えに行って
やらなかったんだろう。




「ずっと一緒だよ。」


何度約束しただろう

澪は誰にも
渡したくなかった。


だけど
そんな大切な澪を
俺は...
助けられたかも
しれないのに...。


澪が死んだのは
俺のせいだ。
ずっと今まで
そう思ってきた。


だから
体を売った。
地元を離れた。
頭の中から
澪の名前と
澪との記憶を
全部忘れようと
してきたのに




澪が生きてるなんて



嬉しい事なのに
喜ぶ事はできなかった。


嬉しいどころか
澪への
怒りさえも
生まれていた。
< 13 / 14 >

この作品をシェア

pagetop