怖い短編集
【たくさんの借金を抱え、

収入のない私たちに

残された選択肢は

二つしかないように

思われました。






その二つの選択肢とは、

夜逃げをするか

自殺をするか。






母はずっと専業主婦を

していたので、

手に職はなく

お金を稼げる仕事につける

見込みはありませんでした。






私は悔しかった。






もしも、運命の歯車が

狂わなかったならば、

私は医者になり

世の中の理不尽さも、

絶望の暗闇の深さも、

ずっと知らずに

生きていけたはずなのに……。
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