落ちてきた天使
佳奈恵さんは目を潤ませる。
頬がほんのり赤らみ、こんな状況なのに可愛らしい人だななんて思ってしまった。



「施設の火事の時のあなたと皐月の姿を見て、自分の居場所がそこにないって痛感した。諦めなきゃって…でも、諦めなきゃって思えば思うほど好きの気持ちが大きくなっていって……自分が止められなかった。あんな風に家に押し入って彩ちゃんのこと引っ叩いたりして……っ、本当にごめんなさい」



佳奈恵さんも辛い過去がある。
育ててくれたお母さんとは上手くいってると皐月が言っていたけど、きっと心の中には悲しみもある。

そんな彼女にとって、皐月の存在は大きかったんだ。

本当に本当に好きだったんだなって思った。



「もういいです。佳奈恵さんがここまで来て、ちゃんと話してくれたからもういいです」

「彩ちゃん……でも、私……それだけじゃないの……私のせいで皐月はーーーー」
















自分のやるべき事はわかってる。



大丈夫。
私は一人になれてるから。









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