だって、キミが好きだから。


あたしには自信がないんだ。


本当は怖かっただけ。


病気のことを知ったら、琉衣が離れていくんじゃないかって。


怖かったから、あたしはそれを恋をしない理由に変えた。



逃げることで琉衣の気持ちから目を背け続けて、苦しくてもツラくても何でもないフリをして来た。


本当は琉衣に全部打ち明けてしまいたかった。


話して楽になりたかった。


そんな菜花でもいいよって言ってくれるのを、あたしはずっと夢見てた。


受け入れて欲しかった。


琉衣に抱き締めて欲しいと思ったんだ。



だけど怖かったから逃げていただけ。



こんなあたしが恋なんかしちゃダメなんだって決め付けて、琉衣にぶつかることから逃げていただけ。



琉衣は何て言うかな。


それでもいいって言ってくれる?


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