だって、キミが好きだから。
シラけた目を向けられて、さらにイラッとする。
余計なことだけはちゃんと覚えてやがって、本当にいい性格をしていると思う。
「そんなこともあったわね。まぁ、マジメになったんだったらいいわ。ちゃんと守ってあげなさい。泣かせるんじゃないわよ」
今度はお袋に釘を刺された。
「わーってるよ。明日連れて来るから」
「「えっ!?」」
「あーもー!いちいちハモるな!」
「あんたねー!そんな大事なことは先に言いなさい、先に!何も用意してないわよ?どうするの」
お袋がテーブルをバンバン叩く。
「あたし、明日仕事だから会えないー!」
姉貴も同じように悔しそうにテーブルを叩いた。
なんなんだよ、この母娘は。