真夜中の恋人
身体が震えて力が入らないわたしの両手を店長は簡単に纏めて頭の上で拘束する。

「離してっ」

力任せに組み敷かれるこの感覚に、思い出したくない記憶がフラッシュバックする。


夏の暑い日
わたしをリビングの床に押し倒し、「ずっと、好きだった」と言った男。

そして、その男はわたしから一番大切なものを奪っていった。

店長の顔が、あの男の顔と重なって見える。


「イヤッ!!」

「騒いでも誰も来ないよ」

最初から、そのつもりだったの?


「……やめて」

「泣いてる顔も、可愛いね」

ブチッと、力任せにブラウスのボタンが引き千切られた。
ブチッと、もう一つ……

「いやぁぁぁ」


< 11 / 69 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop