ラブレターを君に
孝志は、大学にいる時何度かリヨンのジュリアーナのところへ連絡を入れていた。どうせすぐにでも、ホームシックにかかり、日本に帰りたいと言い出すのを待っていたのである。最初の頃は、一人寂しそうにしていると聞いた。



じゃあ、まぁ時間の問題だろうと思っていた。



しかし、帰りたいとは、一向に言っては来なかった。


それからは、連絡するたびに、元気な様子が伝わってきた。



一人で暮らして居られることが、信じられなかった。


何を思い何を考えているのか、全く検討が付かなかった。


夢と現実の狭間で、一人が耐えれず、泣き言を言ってくるものと思っていた。



なのに、月日は流れ、家に送られて来た物は、何も書いて無い手紙ばかり……



一体何をそこまで、娘を強くさせているのか、検討も付かなかった。



何か新たな夢でも見つけたのだろうか!



季節も移り変わり秋もすぎようとしついた。



そんなある日


美歌にとんでもない事を頼まれてしまう。
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