ラブレターを君に
カズは、打ち上げに行く気持ちにはなれずに居た。


在る意味での達成感は感じてはいた。



ファンの子達とも何とか伝えきれた感もする。



長椅子に俯せになり、最後のピアノを思い出していた。



「トントン……カズさん…すみませんが、今岩崎という方が、カズさんに会いたいと来ているのですが……あっ!ダメですよね…はいっ、帰ってもらいますから。」



ええっ!岩崎って……理音の…来てるって…


(kazu)
「ええっ!待って!待ってもらって!!大丈夫だから!…」



どういうことだ!あの岩崎教授が、此処にって、俺のコンサートに……そんな訳ないだろう!信じられない…………しかも、何故俺に会いに来るんだ?
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