ラブレターを君に



(理音)
「私ね、此処に来ると、何だか、ホッとするんだよね!狭い世界で生きてて、あーだのこーだのってくだらない事で悩んでる自分がちっぽけに思えてくるの!滅多に会えない星を見れたり……
たまに現れる月と話したり……

そして…子供みたいな心を持った、ごんべいさんに、巡り逢っちゃった。不思議だよね!」



(kazu)
「誰の事だ?子供みたいな、ごんべいさんってのは?」



(理音)
「でも、私も子供だから、おあいこだよ!でも、ごんべいさん!冬の星本当楽しみだよね!それまでに、やらないといけない事、一杯あるよね?ごんべいさんは、どんな仕事してる人?」



俺の事何も知らないんだな!普通の高校生なら、必ず俺の事知ってるはず……どういう家庭環境なんだ?




(kazu)
「俺の仕事かぁ?んんんっ、何て言うか…」



どうしてなのか!言えない。何故か…俺は今若い女の子達から、超人気のミュージシャンのkazuなんだって、お前は何で知らないんだよって、俺が書く楽曲は必ずヒットする…音楽雑誌に載ってるし、インタビューも受ける事も少なくない。何故その俺を知らない!





(理音)
「はあーん!分かった。職業としては、成立たないような仕事なんだ!例えば…夢を売ってる人?」
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