今治





水色のタントは、国道196号線をまっすぐ進み、慎平にとって、懐かしい景色が飛び込んできた。慎平の登下校の道である。




「ここよく部活帰りにぜーぜー言いながら歩いたなー」




「サッカー部って結構、きつそうやったもんね」




「2年生まではね。3年生になって、先生が変わったからちょっと楽になったけど、高校の練習とは比べ物にならないくらい、きつかった」




「あれ? 高校でもサッカーやっとったん?」




「知らんかった?」




「うん。高校サッカーは、テレビで見とったけど、慎平、おらんかったし」




「そりゃそうやろ、全国大会出てないんやけん」




中学、高校と、1年生から試合に出ていた慎平だが、日本全国には、慎平よりももっと上手い人が大勢いる。




「でも、私と同じ陸上部やったら、多分、慎平、いいとこまで行っとったと思うよ」




というのも、慎平は、足が学年でも2番目に早く、そんな慎平と足の速かった京子は、運動会の学年選抜リレーの選手だった。




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