引きこもりの俺が何かを言った。


「じゃ、まな。また来るね」

「うん!バイバーイ!」

まなに背を向け、帰り道の坂を下っていると、自然に目頭が熱くなってきた。

「……爽ちゃん」

高校に一度も来てない爽ちゃんは、クラスの中でももちろん浮いている。

掃除時間のときは爽ちゃんの机だけ最後まで残ってるし、誰も運ぼうとしない。

爽ちゃん、いつになったら学校来てくれる?

あの日から爽ちゃんは変わってしまった。

どうしたら、元の明るくて意地悪な爽ちゃんに戻ってくれるんだろう。

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