エリート医師に結婚しろと迫られてます


「森谷さん、電話なってる」

「だめ。聞こえない」

「病院からじゃないですか?」

「ああ、もう!」
彼は、体を起こして携帯を取り出し、画面を確認する。

「行かなきゃ。その前にごめん。ちょっと充電させて…」

彼は、かろうじて引っかかってた布地を一度に引き下げた。
あろうことか、ぽいっとそれを投げ捨てた。

ちょっと、何するの?

見せられない。ダメ。

お願い。これから欠かさずマッサージしてきれいにするから…

「えっ…」気がついたら、


「君の肌って健康的で、きれい」


彼にとっては、人間の体なんて
見慣れてるかも知れないけど、

男性に肌を見られるなんて、私にとっては滅多にない一大事だ。


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