エリート医師に結婚しろと迫られてます
美月に呼ばれた理由は、


話を蒸し返す…だった。


「何かあった?」この人、どの程度私の事把握してるのかしら?
何か感付いている模様。


小学生の頃、遊びから帰って来て、母からこのての質問をされるのが嫌だった。

口の中に変なものをいれてないか、膝小僧以外にケガはないか?
私の体を調べる度に、母のでっかい目がぐっと近づくのが嫌だった。

本当に小さい頃は、魔女が食べてやる!って叫ぶときに、私は、母の白衣姿を思い浮かべて、母が私をなだめようとすると火のついたように泣いた。


「ねえ…先生?聞いてるかな」
今は、オフモードだから尊敬の念から美月は先生と呼んでるのではない。

警察の取調室で尋問をしてる顔つきだ。
先生、立場はわかりますが、警察は誤魔化せないですよって感じの。


「ええ…ちゃんと聞いてます。
あの後のこと?
別に。本当に何もなかった。
あの後、森谷さんとは、ちょっとビール飲んで帰っただけだし」


嘘ではない。省いた部分は、
後で“あれ?言ってなかったっけ?”と誤魔化そう。



「ふ~ん。そうなんだ」

もしかして、信じてくれた?


「ん…」私のポーカーフェイス何とかなってる。意外にも。


「何?なんか言いたいこと、あるの?」


「いいえ。別に」

ストレートに聞くのは、怖すぎる。
いろいろありすぎて。ABCとか?3段階ぐらいに分けなきゃ。Cは未遂だけど。




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