エリート医師に結婚しろと迫られてます
「おめでとう」と父。
「本当にいいのか?」と兄。
「あら…じゃあ、式はいつにするの?」
というのは、母。
三つの言葉が同時に迫ってきたけど、森谷さんは涼しい顔で順番に答えてる。
ほんの数分前、『結婚しよう』ってプロポーズされた。
『はい』と答えてこれでプロポーズが完了した。
法律的に言うと、条文が無いから、判例で判断されるけど、
男女が誠心誠意をもって将来夫婦になるという予期の下にこの契約を為したといえる
が要件となる。
それからすると、ほんの数分前から彼は、私の婚約者だ。
本当にこの人と?
婚約者…
「で?基樹が出発する前に、式場押さえられるかしら?」
「は?母さん、何その突っ走りぶりは…」
「さあね。それより、結婚式どこでやるかで揉めるぞ」とうれしそうな父。
「そうねえ。八幡様ってわけに行かないわね。ヒロ君、あなたのお母様何ていうかしら」
「おばさん、式の相談なんて、うちの母に絶対にしないで下さいね。とんでもない数の招待客になりますから」
「あら、そう?」
「何処に住むかも問題だな」と父。
「私なら、彼の部屋にでも」
どこでも好きなとこに住んでいいんじゃないの?
「お前のことは、どうでもいい。裕貴君、基樹の部屋が空くから、そこはどうかな」