鈍感さんに恋をした。


「湯河原センパイ...」


あたしが、もっと鋭い人なら…


もっと、自分の気持ちに早く気付けていれば………


今は、違ったのかな。


あたしはその日、この世の終わりみたいに泣いた。



…次の日。


だ、だるい…。


でも、行かなきゃ...


あたしはだるい身体を起こし、支度を始めた。


リビングに行き、テレビを付けると、天気予報がやっていた。


『今日は全国的に雨が降る見込みです。西日本は朝から、東日本は午後から、雷を伴った局地的な雨が降る見込みです…』


制服を着ながら天気予報を見ていると、インターホンが鳴った。


あ、ヤバい、麻琴と楓だ!


あたしは慌てて制服を着て、テレビを消すと、家を飛び出した。






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