From..

＊Secret Kiss＊

「ほら翔君！もう朝だよ？起きてよ！」

「ん……？」

俺は誰かの声によって起こされた。

次第に意識が定まってきたので、目の前の人物の正体がわかった。

「ゆ…百合菜ちゃん？」

「久しぶりに百合菜ちゃんって呼んでくれたね？もうご飯だよ」

そう言い残して百合菜ちゃんは俺の部屋から出ていった。

そういえば百合菜ちゃんエプロン付けてたような気が……。やばい。まるで軽い新婚気分だ！

そんなことを考えベッドの上で悶えてる俺を渡と美紀は軽蔑しきった目で見ていた。

「なにしてんの…？」

渡はまるでゴキブリを見るかのような目で俺を冷たく見下ろす。

「いや…そろそろ着替えようかと思って…」

「渡行きましょ？ご飯冷めちゃいますよ」

美紀の言葉に渡は頷き、冷たい目を保ちながら俺の部屋から出ていった。

一人ポツーンと残された俺には孤独感が残った。

ちくしょう…！百合菜ちゃんが悪いんだ。

あんな恰好卑怯だ！
可愛すぎる！

そしてまたベッドの上でジタバタしてる俺をドアの隙間から雅也と紫音に見られていた。

「何してんの」

それは…とても人の目とは思えなかった。