From..
「桜花!遅い!」

佐久良高校の校門で待ち構えていた玲菜は開口一番に私を叱った。

「ごめんっ!寝坊しちゃって……」

「うん。許す!それより早く始業式見に行こっ!もう始まってるよ?」

玲菜と私は昨日私達が入学式を行ったばかりの体育館へと急いだ。

「ところでさ。玲菜?私達が体育館へ入っちゃってもいいわけ?」

走りながら私は玲菜に尋ねる。

「たぶんダメだと思うからドアの隙間から覗くのっ!」

「そんなのでカッコイイ先輩見つけられるの?」

「もちろんっ!桜花は黙って私についてくれば大丈夫!」

ホントに大丈夫かなぁ?悪いけど、私は玲菜に不安しか抱けなかったよ。
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