From..
日曜日。今日はラブちゃんを探す日だ。

待ち合わせ場所は雛菊駅。百合菜ちゃんと雅也はもちろん、静香もここが最寄り駅だった。

俺は時間５分前にちゃんと着いた。さすがＡ型だ。だけど……そこにはすでに美紀がいた。

美紀は俺に気付くと手を振って駆けて来た。

「翔さんおはようございます！やっぱり早いですね？

「ああ、おはよ……」

俺は美紀が手に持っている白い紙に目がいった。

「あ、これですか？これはビラですよ？」

美紀が白い紙を広げると、それは確かに手書きで書かれていたビラだった。

その時、何かが頭をよぎった。

「へぇ…。やるじゃん美紀」

「百合菜の為ですっ」

その内続々と皆集まって来た。そして最後に百合菜ちゃんが来た。

「みんな。今日はホントにありがとう」

百合菜ちゃんは早くも皆に御礼を言った。

「百合菜っ。まだ始まってもいないんだから」

静香は呆れ顔だ。

「そうだよねっ。でも見つかるのかなぁ……」

百合菜ちゃんの顔は見る見る曇っていく。

「大丈夫！！秘密兵器があるから！」

俺は胸を張った。しかし秘密兵器という言葉に偽りはない。

「期待してるよ」

ここでかっこいいところを見せれば百合菜ちゃんも俺のこと意識してくれるかもしれない。百合菜ちゃんのその言葉に俺は俄然やる気が出た。

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