お前のこと、落としてやるよ。
箱から出てきたのは、黄色のヘッドホンで、紛れもない私が朝選んだもの。
「皐月、音楽よく聞くからいいかなって思って」
私だって、しっかり考えてるんだ。適当に買った訳じゃない。
「大事に使わしてもらうわ、」
そう言った皐月の笑顔が、夏祭りの時と同じでなぜだか少し苦しそうだった。
*
___ジャー、
トイレの中に小さくついている、手洗い場の水で手を洗う。
あれからずいぶんたって、多分もう5時くらいになっていると思う。