HE IS A PET.


「俺も、まだ信じらんない。ルフィが俺の子だって。もう赤の他人だって、思ったし。会っても、父親って自覚湧く気もしないし」

「……ルフィって、誰?」

 悪いけど、麦わら帽子の彼しか思い浮かばない。

「俺の子に、付けたかった名前。将来海賊王目指して、仲間と壮大な冒険に出て欲しいなあって。元奥さんに却下されて、違う名前になったけど。俺ん中ではルフィだし。ルフィは生後五日で、俺の子じゃなくなったからさあ。今さら、やっぱり俺の子だって言われてもさ、困るよねー」

 そりゃ『海賊王になって欲しい』なんて願いを込めちゃ、大抵却下されるよね。てか、日本人でルフィって……
 とは思ったけれど、いま拾うべきのはそこじゃないことは分かる。

「ルフィが脩吾の子供じゃないって、DNA鑑定で分かったんじゃなかったの?」

 最近の科学技術は素晴らしくて、DNA鑑定は限りなく百パーセントに近く正しい結果が得られるはず。

「鑑定結果が正しくても、それを扱うのは人間だもんねー。人間、マジこえーって思った」

 笑い話のように、脩吾が話す。

「元奥さんち、超お金持ちって言ったっけ。一人娘でさあ、元奥さん。イコール、彼女と結婚すると、もれなく金銀財宝、権力がついてくる的な。逆玉ウハウハを虎視眈々と狙ってる奴が、結構いたらしくてさあ」

 話が少しずつ読めてくる。

「……その一人が、鑑定結果を細工した?」

「そんな感じらしーね。元奥さんの一族から信頼されてて、医者も懐柔できて、思惑通り、逆玉ウハウハ乗れて、めでたしめでたしだったのにねー」


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