HE IS A PET.

 怜は身体を震わせ、今にも泣きそうな顔で私を見た。


「怜は、痛くされるのが好きなの?」


「……違う」

 怜は小さく呟くように否定した。
 その弱々しく痛々しい表情が、見る者の嗜虐心をそそるという自覚はないのだろうか。


 私は知っている。
 怜は、嫌がりながらも結局は受け入れる。

 ほら、今だってそうだ。
 二度目の口づけに、白い首筋はびくんと跳ねるように反応した。

 耳も弱い。形の良い薄い耳たぶに唇を寄せると、怜は身をすくめて、ゾクリとするような息を漏らす。
 カメラマンの戸田さんにされていた時と同じだ。


「でもアズミンが言ってたよ。怜は嫌がりながらも、悦いんだって」

 耳の穴に直接吹き込むようにして言葉を与え、尖らせた舌で押し入ると、怜は

「やっ……ぁ」

 と女の子のように甘く喘いで、身をよじる。

 でも嫌がるのは素振りだけ。決して本気の抵抗はしない。

 そのことに無性に腹が立ってしょうがない。喘ぐ卑猥な唇が憎い。


「……っんっ」

 強引に唇を塞いで怜に体重をかけると、怜は尻餅をつくような形で、背後のソファーに腰を下ろした。

 怜はやっぱり押しに弱くて、流されやすい。
 拒絶することもされることも恐れていて、怖いから受け入れる。怖いのに、受け入れる。


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