プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
「......アリだな、部内恋愛」

「アリなんかい。ほんとアンタって......」


さっきまで部内恋愛禁止って言っていたやつが、よく言う。ほんと調子いいんだから。


「部内で三角関係とかやめてよ?
それこそメンドいから。
まぁ、まず理穂がアンタのこと好きになるなんて、確実にないから、心配してないけどね」

「だろうな。つか、三角関係っつったら、ミッチーの前に、まずにっしーの元カレが俺なんだけど?
そこは気にしないんかよ」

「そういえば、そうだったね。
すっかり忘れてたわ。
でもアンタももう気にしてないっしょ?」


あたしと敦士のサバけた性格のせいか、何のわだかまりもなく話してたから、敦士が元カレって全く意識してなかった。


「ああ、俺は気にしてねーけど、一輝が、」

「大丈夫です!俺、どんな男と三角関係になっても負ける気はなかです!」

「一輝くん。あたしも、一輝くんのこと好きな女が現れても、絶対に渡さないから」


ちらっと一輝くんを見た敦士の視線を受け、力強く答える一輝くんにキュン。

誰と戦っても、泥沼繰り広げても渡したくないと思うのは、一輝くんだけ。このあたしがここまで一人の男に夢中になるなんて、ほんとに恋って恐ろしい。


「出てけお前ら」


敦士のあきれる声も、今のあたしの耳には右から左に流れていくのだった。






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