プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
「今までのあたしとは違うの、あたし絶対に一輝くんと結婚するんだから。

早打ちのにっしーは、もう卒業!
今までのダメ恋は卒業して、これからはあたしの未来のダーリンの一輝くんとじっくりピュアラブを育んでいくつ、も、り。

あたしは次のステップに進むけど、アンタはいつまでヘタレチキンでいるの?」

「はぁ?片思いのくせに結婚かよ。
どこまでイカレてんだテメーは。
そいつ女いるかもしんねーぞ、女いなくてもお前と結婚してくれる奇特な男なんていねぇだろうけどな。

つか、甲子園行くとか言ってる男だろ?
その一輝ってやつも、みどりと同じぐらいイカレてんじゃねーか」


女がいる線は考えてなかった。
まあいい、今はそこ考えるのはナシ。


あきれたようにあたしを見下す裕貴の顔を下からキッと見上げて、指を突きつける。


「そう......そこまで言うんなら、あたしの目が間違ってないかどうか、甲子園で勝負よ。

一輝くんが裕貴から一回もヒット打てなかったら、アンタの言うことひとつ聞いてあげる。

その代わり、一輝くんがアンタからホームラン打ったら、あたしの言うことをひとつ聞くってのはどう?」


甲子園と一輝くん、両方ゲットしてやる。

ギラギラと燃えるような闘志をたぎらせるあたしに、どこまでも冷めた目を向ける裕貴。



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