プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
「小さい頃からずっと一緒にいて、みどりのことなら知り尽くしてる。今さら何を聞いたとしても、驚くことなんてひとつもないよ」


まあそう言われれば、そうかもしれないけど......。

それでも黙りを決め込んでいるあたしに対して、秀はさらに言葉を続ける。


「大丈夫、俺も正しいことだけして生きてきた善良な人間ってわけじゃない。みどりがやらかすようなことは、たいてい俺もやらかしてる。

漢字の小テストは何回かカンニングしたこともあるし、中学の時の担任の秘密をクラスのみんなに暴露したのも俺。
高校で出来た彼女にフラれた時は、ヤケになって彼女と別れた三時間後には別の女とベッドにいた。

みんなそんなもんだよ」


みんなそんなもんってことは間違ってる気がしなくもないけど、秀の話を聞いてると自分が悩んでることがそう大したことでもないように思えてくるから不思議。



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