プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
「つーか......思ったんだけど、今やめたら一輝もみのるも余計気にすんだろ。何があったって、にっしーに他の仲間にやめてほしいと思うようなやつらじゃねーよ。
あいつらのこと気にしてんなら、それこそ思い過ごしだ」

「それは......、言えてるね」


あたしと理穂のやりとりを今まで黙って見ていた敦士の指摘も、もっともだ。

たしかに一輝くんにしたって、みのるにしたって、いくらもめたとしても、部員にやめてほしいなんて願うような男じゃない。

なんだか何もかもが嫌になって、ぐちゃぐちゃになっていた頭が少しだけ冷静になった。


「だろ?
俺もサポートするし、ミッチーもいる。
だから辞めんな、にっしーがいなきゃつまんねぇよ」


バシッと手加減なしに背中を叩いてくれた敦士をにらんでから、ずっとあたしの手を握っている理穂と視線を合わせる。


「今日やめるって言っといてかっこ悪いんだけど、もうちょいがんばるわ。......よろしくお願いします」


理穂にここまで言わせといて、自分だけ逃げるなんてやっぱりできない。

あたしを取り戻しにきてくれた二人に軽く頭を下げると、二人はようやく笑顔をみせた。



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